【試験機】新製品ニュース

　（株）小野測器（横浜市港北区新横浜3−9−3、電話045−935−3888、小野雅道社長）は、業界初のエレベータ・エスカレータ両方の点検に利用できるエレベータ速度計「EC−2100」を開発し、3月3日から受注を開始した。

　 EC−2100 は、エレベータの調整・保守・点検用に設計された、小型軽量・電池内蔵のハンディータイプ速度計。従来機種（EC−900）に比べ、計測範囲を2倍（最大2000m／min）にアップするとともに、演算時間を 10分の1（10ms）に短縮、近年導入が進んでいる 1000m／min> を超える超高速エレベータの速度計測、回転計測にも対応している。
【主な特長】
1)計測範囲は最大2000m／min、演算時間は最短 10ms、高速な速度・回転計測を実現
2)メモリー機能により 最大10組のデータを保存
3)アナログ出力・パルス出力を標準装備
4)最大値ホールド機能により計測中の最大値をホールド
5)平均化機能により速度、回転速度測定値を平均化（平均回数は1〜200回で任意設定）
6)オートパワーオフ、電池残量表示機能
7)CEマーキングを取得。計測現場のノイズの影響を受けにくい設計。
【主な仕様】
◇計測部
▽方式＝接触方式▽計測範囲＝速度計測：0・1〜2000・0（m／min）回転速度計測：1〜20000（r／min）距離計測：0〜±999（mm）
◇表示部
▽表示器＝5桁赤色LED2段表示▽表示更新時間＝100ms
◇出力部
▽アナログ出力＝0〜1v／0〜F・S（任意設定可能）▽更新時間＝10ms以内▽変換方式＝10bitD／A変換方式
◇一般仕様
▽電源＝単3乾電池3本▽電池寿命＝連続使用時間15時間以上（常温使用時）▽外形寸法＝（L）162mm×（W）60mm×（D）38mm▽質量＝約420ｇ（乾電池込み、風速リング含まない）
【価格】9万3450円（税込）

　（株）小野測器（神奈川県横浜市港北区新横浜3−9−3、小野雅道社長）は、GPS車速計システム「LC−8100」を発売した。
　LC−8100 はGPSを利用した車速計。水平方向の車両速度および走行距離を高精度に計測する。パルス出力の更新レート100Hz、遅れ時間5ms以内のため、低速試験から加減速試験、制動試験まで広範囲な走行試験測定に利用できる。 軽量・コンパクトなシステムで、車両へのセッティングも簡単。
　IMU（慣性計測ユニット）の標準搭載により、衛星捕捉状態が悪化する場所でも安定した測定が可能。また、接続したパソコンからGPS関連・測定条件などの設定や速度・距離など測定項目のロギングなどが可能となる。
【本体の主な仕様】
◇速度測定範囲＝0・1〜500・0km／h
◇精度＝水平速度：プラスマイナス0・1km／h（速度30km／h以上）、水平距離：プラスマイナス0・05 %（測定距離300m以上、速度30km／h以上）
◇本体測定＝▽標準：水平方向速度・距離、区間水平方向測定（START→STOP間の時間、移動距離、速度データ）、簡易発進加速試験（設定距離までの到達時間）、簡易制動試験（MFDD、初速、停止時間・距離）、表示値のメモリ機能▽オプション：垂直方向測定機能（勾配・距離・速度）、3軸加速度・角度・角速度測定機能、区間垂直方向測定機能（垂直測定機能搭載時）、CAN出力機能（車速、距離、方位、衛星数、DOP（精度劣化係数）、緯度、経度、勾配、トリガ情報、3軸角度・角速度・加速度
◇ソフトウェア＝▽標準：出力・GPS・IMU・測定条件などの設定、水平方向速度・距離、進行方位、緯度、経度、衛星状況などの表示、上記データのロギング機能（データ保存、数値表示、サンプリング100Hz以内）▽オプション：拡張ロギング機能（本体オプション測定項目、外部入力信号のデータ保存、数値・グラフ表示、サンプリング100Hz以内）、加減速（加速・制動・惰行）試験機能（時間、速度、距離に対するデータ、MFDD など演算結果などの表示）、燃費試験機能（燃費計を用いた試験）、軌道測定機能（走行時の相対位置をグラフに表示）
◇質量＝約1・4kg
◇外形寸法＝271（W）×217（D）×48（H）mm

　(株)島津製作所（本社京都市中京区西ノ京桑原町1）は、さまざまな材料の強度試験に用いる精密万能試験機オートグラフの最上位モデルAG−Xシリーズを一新、AG−Xplusシリーズとして発売した。
　全タイプについて待機時の消費電力を削減するとともに、新たに、小型実物試験に対応した短柱タイプと高速試験対応タイプを投入追加した。
　精密万能試験機オートグラフは、鉄やコンクリートなどさまざまな材料の強度試験に用いられる材料試験機。「引っ張り」「曲げ」「圧縮」「繰り返し」といった方法によって素材自身の強度や剛性を調べることができる。
　新製品の最大の特長は、試験機の待機時にスリープモードを追加したこと。待機時には装置自身が電源を自動で部分的にオフにし、計測開始とともに瞬時にオンにする機能で、待機時の消費電力を10％〜最大24％（モデルによる）以上削減した。
　新たに追加した短柱タイプは、全高1130mmと従来の卓上モデルより450mm低くし、占有空間を約30％削減。最高試験速度も1500mm毎分に向上した。
　ハイスピードタイプは、最大負荷容量5kN、最高試験速度3000mm毎分での試験に対応できる。
【主な仕様（モデル名＝試験速度範囲［mm／分］／リターン速度［mm／分］／有効試験幅［mm］／税込価格の順）】▽AG−Xplus SCモデル（短柱タイプ、卓上・5kN）＝0・0005〜1500／1500／420／337万500円〜▽AG−Xplus HSモデル（高速タイプ、卓上・5kN）＝0・001〜3000／3300／420／372万7500円〜▽AG−Xplus 10kN卓上モデル＝0・0005〜1500／1500／420／363万3000円〜▽AG−Xplus 20kN／50kN卓上モデル＝0・0005〜1000／1200／500／490万3500円〜▽AG−Xplus床置モデル＝0・0005〜1000（250／300kNは〜500）／1200（250／300kNは〜600）／600／753万9000円〜

（株）島津製作所は、環境にやさしく、クリーンで静かな電磁力式疲労・耐久試験機島津サーボパルサEMTシリーズ2機種を発売した。
サーボ制御方式により、電機・自動車部品、ゴム・樹脂、各種医療材料などの疲労・耐久試験を、1kNまでの試験力、かつ最大プラスマイナス50mmの長ストロークで行える。
疲労・耐久試験機「サーボバルサ」は、ゴム・樹脂・金属、新素材など、さまざまな材料や部品の疲労・耐久試験に用いる材料試験機の一つで、試験対象に試験力を繰り返し加えながら疲労・耐久強度を求める。
新発売の「島津サーボパルサEMTシリーズ」は、「高速・長ストロークで疲労・耐久試験を行いたい、あるいは「クリーンで静かな環境下で、しかも高精度に耐久評価を行いたい」というユーザーの要望に応えて開発したもの。油圧を使用せず、電力のみを駆動エネルギーとする。常にフルパワーで動作させる油圧式と比べて、試験力に比例した電力で運転する電磁力式は、環境にやさしい装置といえる。

▽油圧を使用しないため環境にやさしく、クリーンで静かな疲労・耐久試験機。
▽必要最小限の消費電力でムダの無い試験を継続できるので、ランニングコストが安く、メンテナンス費用も含めてトータルコストが低減できる。
▽最大試験力を1kN（従来機は最大500N）に広げ、より多くの試験対象に対応できるようになった。
▽ストロークを最大プラスマイナス50mm（従来機はプラスマイナス10m）まで広げたことにより、ゴムなど大きなストロークを必要とする疲労試験にも対応可能。より多くの試験対象の引張試験や圧縮試験にも対応できる。
▽最大2m／sec（従来は0．5山sec）で動くため、試験時間を短縮できる。
▽24bitの高分解能計測制御システムで、一定の力を加えた状態で微小な力を繰り返し変化させる試験も正確。
▽設置面積は油圧式の同等試験力装置に比べて約半分。

【本体寸法】幅725×高さ2700×奥行き650mm、510kg
【税込価格】1575万円〜